#106
子どもたちにそろばんを教えているわけですが、 教えているからには上手になってほしいなと思っています。
特に、暗算の力はこの先もずっと役立つものであり、たとえ難しい問題であっても果敢に挑戦してもらいたいですね。
そこで今回は、今まで僕が暗算の練習をしてきて考えた「 上達に必要なこと」を書いてみようと思います。
あくまでも僕が考えた内容のため、「え?それはどうなの…?」 と思うものも中にはあるかもしれません。 あくまでも参考程度に読んでいただければと思います。主に、ある程度暗算ができて段の合格を目指している方向けですかね…?
音声動画はこちら↓
「バツ直し」の際の指導方法に関する内容についても語っています。
★大前提として、好きであることが大切!
やる気は大事だ!
という精神論をあまり語りたくはないのですが、 何かを上達させたいとき、やる気は重要な要素となります。 別の言い方をするなら、好きであればあるほど早く上達します。
もちろん、好きでなくても上達するかもしれませんが、 好きな人よりは上達のスピードは遅くなってしまいます。
上手になれるように指導はしていますが、「 そろばんや暗算を好きになるかならないか」は本人次第です。
(もちろん、好きになれるように指導しようと努めています)
自分の好きなことをしているときって、とても楽しいですよね。 時間を忘れて没頭してしまうときもあります。
僕が一番そろばんの練習をしたのは、中学2年のとき。 夏休みは週5, 6で午後3時から9時まで、ほぼ休憩なしで練習していました( トイレ休憩くらいですかね)。
その時は、暗算の力がグッと伸びました。 アバカスサーキットという通信競技においては、1年間でF0( 難しいレベルの問題)の点数が100点近く伸びました。
「好きかどうか」というのはとても重要です。ぜひとも、 そろばんを「好き」になってほしいですね。 そう思ってもらえるように、 自分の指導力や対応力を上げていきたいです。
★コツコツ練習
僕自身、最近はあまり暗算の練習ができていません…。 他にもやりたいことがたくさんあるからです。
練習をコツコツやらないと暗算力は落ちてしまいます。 今までできていたことが、突然できなくなってしまった、 ということもよくあります。
1日15分とかでも良いのです。教室に来れないのであれば、 家でも構いません。練習する時間を確保すれば、 上達へと繋がっていくはずです。
★バツを悔しがるーバツ直しを徹底
僕が練習において一番やるべきだと思っていることは、「 バツ直し」ですね。
どうしても、 時間の関係でバツ直しの時間があまり取れないことがあります。 そこで、家でも良いのでバツ直しを徹底してやってほしいです。
自分がどういう間違いをしやすいのか
がわからないと、練習の度にバツが出てしまいます。 それが習慣になってしまうと、「2, 3個のバツくらいならいいや」と考えてしまいがちです。
それではダメなのです。バツは直さないといけません。 もっと言えば、バツが出たら悔しがってほしいのです。
次練習するときにバツが出ないためには、どうすべきか?
それを常に考え、バツ直しを徹底していく。 その意識を持つだけで、大分変わってきます。できれば、 自分のミスのパターンがわかると良いですね。
僕の例を挙げると、見取算が苦手でよく間違えます。 特に3桁の暗算で4000から5000に繰り上がるときに、 なぜか6000になってしまうことがあるのです。
バツ直しをやっていたことにより、上記のことに気がつきました。 「4000から5000の繰り上がりのときは気をつけよう」 と意識することで、バツを減らすことができました。
後は、ミスがたくさん出たときはペース配分も見直します。「 ここの列はバツが多いから、 もう少しゆっくりやってバツを無くそう」といった感じです。
僕がやっていることは、そんなに難しくありません。 ぜひとも実践していただきたいと思います。
生徒に「どうやったら見取算の正解率を上げられますか?」と質問を受けた。迷わずに「バツ直しを全部やること」と答えた。
— SOSU Lover (Number Mania) (@dmb3111532) May 18, 2020
暗算でやったところは必ず暗算で直す。合わないならもう一度暗算でやってみる。それでも合わないならそろばんで弾いて、どこまで暗算が合っていたかを確かめる。
(続く)
(続き)
— SOSU Lover (Number Mania) (@dmb3111532) May 18, 2020
これを地道に繰り返せば、自分がどういうたし算でミスをしやすいのかがわかる。時間をかけてやっていこう。そんなことを伝えた。
子どもたちの成長のために、悩み事があればしっかり耳を傾けたい。一人でも多くの生徒が暗算力を上達させ、幸せに育っていけるようにサポートしたいです。
自分の場合、「4000から5000の繰り上がりが6000になってしまう」というミスに気がついた。それを意識して練習したら、ミスが少なくなった。
— SOSU Lover (Number Mania) (@dmb3111532) May 18, 2020
家で練習しているときは、必ずバツ直しをやる。やらないと気が済まない。
「バツが出たときは悔しがる」
その気持ちが、上達に繋がっていくと思います。
生徒には、自己肯定感を高めてほしい。
— SOSU Lover (Number Mania) (@dmb3111532) May 18, 2020
躓くことはたくさんある。落ち込むことだってある。だけど、それをサポートして前を向いて歩けるようにしてあげるのが、指導者の役目。
自分の考えていること、大切にしていることは、子どもたちに伝えていきたい。
★自分で練習のルールを決める
自分のミスのパターンや特徴がわかった場合は、 自分で練習の仕方を工夫してみると良いかなと思います。
例えば、僕はアバガスサーキットの練習において、かけざん・ わりざん・見取算の制限時間をバラバラにしています。
すべての種目において、 全力で埋められるスピードというのは変わってきます。 全部を5分で測るよりも、 各種目ギリギリで埋められそうなタイムを制限時間にすると良い練 習になるかなと思ったのです。
(かけざん→4分、わりざん→3分、見取算→4分半、 といった感じです)
自分がどういう練習をしたいかによって、 やり方は変わってきます。
スピードを重視するなら、 いつもよりも制限時間を短めに設定する。
難しい問題に挑戦するなら、少し制限時間を長くしてみる。 などなど。
やり方は様々です。正解はありません。 自分にあった練習方法を模索してみましょう。
★競争意識を持ちすぎないー自分のペースでやる!
暗算の能力向上において、 周りに上手な人がいるかどうかは大きく関係します。
「あの人みたいに上手になりたい」「 あの人のこういうところを目標にしたい」 といった気持ちが出てくるはずです。 そういう気持ちは人を強くし、 暗算力アップに大きく貢献していきます。
僕は元々他の塾に通っていたわけですが、 今の塾に移ってからレベルの違いを実感しました…。 上手な人がたくさんいました。
「あの人たちに追いつきたい」
そんな思いが自分を強くしてくれましたね。おかげで暗算( 全珠連)とフラッシュ暗算で十段を取ることができました。
ライバルというのはとても大切な存在ですが、 一つ注意しないといけないことがあります。それは、
「競争意識を持ちすぎてはいけない」
ということです。「誰かに勝ちたい」という気持ちがあるかもしれませんが、 それよりも大切にしてほしいのは、「自分の目標を達成したい」 という気持ちです。
競争意識を持ちすぎると、相手が「仲間」というよりも「敵」 に見えてきてしまいます(あの人に勝ちたい! と思っているわけなので)。
もし大会でライバルに負けたとき、 素直に相手の勝利を喜べなくなってしまうのです。 自分の目標があるのに、 それよりも高い目標を設定して無理をしてしまう、 ということもありますね。
あくまでも「自分の目標を達成する」 という気持ちで臨むべきです。そうすれば自然と、 結果はついてくるはずです。
★最後に
ここまで色々と書いてきましたが、いかがだったでしょうか?
強調しておきたいのは、スピードの差こそあれ、 誰でも実力は伸ばせるということです。
最後まで諦めないで練習できるか
が大事になってきますね。
また、もう一つ伝えておきたいことがあります。それは、
そろばんは生涯取り組める趣味である
ということです。
僕は小学生のときにそろばんと出会い、そこから中学、高校、 大学、大学院、社会人になっても続けています。 やっていて楽しいし、もっと長く続けていきたい。 少しでも実力を上げたいと思っているからです。
中学での部活動や大学受験を期に引退してしまう人が多いように思 います。
僕も一度引退しましたが、また復帰しました。 そろばんは何歳になってもできるのです。あとは「やりたい」 という気持ちが残っているかどうかですね。
ぜひとも、そろばんは長く続けていただきたいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。