「そろばん」を語るー3

#44

今回は、そろばんシリーズの第3弾です。

過去の記事はこちら

今回のテーマは「フラッシュ暗算」です。

フラッシュ暗算はテレビでも取り上げられる機会が増え、そろばんをやっていなくても知っている人が結構多いように思います。しかし、どんな風にフラッシュ暗算を計算しているかは、意外と知られていないかもしれません。

今回は、フラッシュ暗算のあれこれについて、自分経験を交えて書いていこうと思います。この記事を読んで、少しでもフラッシュ暗算に興味をもっていただけたら嬉しいです。

何が書かれているか?〜目次〜

1.はじめに

 1-1.フラッシュ暗算とは?

 1-2.フラッシュ暗算のはじまり

2.フラッシュ暗算のやり方

 2-1.そろばんの珠を動かさない!

 2-2.我慢と粘り強さがネックになる

 2-3.川の流れのように

 2-4.フラッシュ暗算ができることのメリット、やりがい

3.最後に

 

1.はじめに

ここでは、フラッシュ暗算とはどういうものなのか、どのように普及したのかを書きたいと思います。

計算方法を早く知りたい方は、ここを飛ばして2章を読んでください。

1-1.フラッシュ暗算とは

フラッシュ暗算は、「画面に出てくる数字を全部足して答えを求める」というシンプルなルールでやっていきます。瞬間的に数字がパッパッパッと出てくることから、このような名前になっているのです。

桁数は1桁から大きな桁までありますが、大会や試験では、桁数は3桁のものが一番大きいです。それより大きい桁は基本的に出てきません。

第2弾でも書きましたが、そろばんの種目は桁数よりもスピードが重視されます。フラッシュ暗算も、数字が速く出てくる問題が大会では出題されます。

フラッシュ暗算は、人によって得意不得意があります。やはり瞬時に出てくる数字をしっかり見れないと計算できませんからね…。

1-2.フラッシュ暗算の始まり

実はフラッシュ暗算は、僕の通っていたそろばん塾の先生が普及に大きく貢献しており、珠算界がこれにより息を吹きかえしたと言われています。フラッシュ暗算の試験自体、始まったのは2004年ですから、歴史は非常に浅いのです。

 

2.フラッシュ暗算のやり方

ここでは具体的に、どんな風にフラッシュ暗算をやっているのかを書いていきたいと思います。

2-1.そろばんの珠を動かさない!

まず簡単な例として、画面に「8、5、9」と出てきたとします。

まず、画面に8が出てきたとき、そろばんの8の珠を頭に思い浮かべます。次に5が出てきたとき、頭の中のそろばんは、8に5を足して13になっています。そして最後に9が出てきたとき、足して22になって答えが出ます。

上級者になると、3桁でスピードの速い問題に挑戦しますが、ポイントは「そろばんの珠をいちいち頭の中で動かさないこと」です。

どういうことかを上の例で説明します。8に5を足すとき、普通はそろばんの8の形から「5玉を取って10を足す」という動きがあります。

①まず8を足して、

②5を取って

③10を足す

しかしこのやり方だと、スピードが上がったときに対応できません。「5玉を取って10を足す」という2ステップの動作があるために、次の数字を足すのが遅れてしまうからです。

そこでどうやっているかというと、「5玉を取って10を足す」という動きを省きます。つまり、5が出てきた時点で、頭の中のそろばんの玉は一瞬で13に変わっているのです!

つまり、

①8の形から、

②13の形に変わる。

という流れが頭の中で一瞬にして起こっているのです。この方法は、大きな桁になっても同じです。例えば、546、819、237と数字が出てきたら、頭の中のそろばんは、次のように1365、1602という形にカチャ、カチャっと頭の中のそろばんの珠が瞬時に変わっていくのです。

①+546

②+819

③+237

これが、フラッシュ暗算を高速で計算するためのポイントです。このやり方を、徐々に速いペースでやっていくのです。

2-2.我慢と粘り強さがネックになる

上記の方法でないと、スピードの速い問題には対応できません。しかし、できるようになるためには、たくさんの練習をこなさないといけません。

まず、数字が速く出てくるのに目が追いつかないといけません。特に速い問題だと、計算時間はたったの数秒ですが、その間は神経を集中させ、瞬きせずに数字を追っていく必要があります。これが本当に大変なのです…。

僕のスタイルとしては、最初はただただ我慢して数字とにらめっこし、最後の方は1,2個くらい記憶しておきます。

「数字を覚えておくのはどうなのか?」と思うかもしれませんが、一瞬の間にたくさんの数字が出てくるため、問題が終わった直後だと、脳に出てきた数字の形がまだ残っているのです。それを足しているのです。

本当に速い問題だと、すべての数字に追いつくことすら大変なので、覚えている数字を後で足すことはさほど問題ないと考えています。数字を見ることに我慢し、粘り強く計算し続けることがポイントです。

これは、確実に有効なのかイマイチわかりませんが、見取算(たしざんひきざんの計算)を解いてから練習すると、正解しやすい気がします。いきなり、速く出てくる数字を見るのは慣れないので、紙の問題でウォーキングアップをしておくと良いかもしれません。

2-3.川の流れのように

フラッシュ暗算も、前回の記事の例えで表現した「川の流れ」のように、スムーズに、数字が頭の中に流れてこないといけません。

そして、一旦スピードに追いつけなくなると、それ以降はもう計算できません。大縄を飛んでいて一度引っかかると、それ以降は飛べなくなることと同じですね。

フラッシュ暗算って、練習し続けないと実力はどんどん落ちます。普段から英語に触れることで英会話の力が衰えないのと同じように、フラッシュ暗算も絶えず練習しないといけないのです。僕自身は最近練習できていないので、また易しい問題から練習をやり直しですね…。

上達するには、やはり根気が必要です。すぐに上達できるわけではないのです。「上手になりたい…!」「最後まで計算してやる…!」といった強い気持ちを持ち続けられるかどうが大きいのではないかと考えています(とは言っても得意不得意はあります)。

2-4.フラッシュ暗算ができることのメリット、やりがい

フラッシュ暗算ができることで、日常生活に大きなメリットがあるかというと、そんなに無いですかね…。しかし、難しい問題をやっていると、普段の生活でパッと視界に入った数字がいくつなのかが瞬時にわかるようになりますね。数字でなくても、細かい違いや変化に気づきやすくなるかもしれません。フラッシュ暗算は、目の良い訓練になっていると思います。

(強いてメリットを言うなら、人前で披露したら必ず驚かれることですかね笑)

やはり、早いスピードの計算ができるようになると嬉しいですね。上で説明したように、頭の中のそろばんの珠の形を瞬時に切り替えることができることに快感がありますし、楽しいのです。コンピュータになった気分で計算しているような気がしますね笑。

 

3.最後に

フラッシュ暗算は、1問の出題時間はほんの数秒ですが、やっている人にとっては長く感じます。それは、数字が全部出るまで我慢して見続けているからかもしれません。

今のギネス記録は、3桁15口1.48秒。つまり、1秒間に3桁の数字が10個以上出てくるのです!いかにスピードが速いかが、何となくでもおわかりいただけると思います。

僕は昔からフラッシュ暗算が好きで得意だったので、フラッシュ暗算は自分にとってゲームみたいなものです。それくらいやりがいがあって面白いと思っています。

フラッシュ暗算の無限の可能性を知ると、「そろばんってこんなにすごいのか…!」と思わせてくれます。暗算は遅いよりは速く出来たほうがいいです。そのための最強ツールとして、今もそろばんが多くの人に愛されています。

最近は練習できていませんが、これからもフラッシュ暗算は練習したいと思っています。せめて十段のレベルは維持できるようにしたいですね…!

実際にフラッシュ暗算がどんなものなのか気になった方は、動画でもたくさん載っているので調べてみてください。

この記事が、少しでもフラッシュ暗算への興味向上に繋がってくれたら嬉しいです。

長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。

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