「嫌われる勇気」を読むー3

#29

今や本屋で見かけないことはない名著として、「嫌われる勇気」(岸見一郎・古賀史健著、ダイヤモンド社)がありますね。

この本は、僕の今まで読んできた本の中で、最も影響を受けた本の中の一つです。今でも時々読み返すことがあります。

今回は「嫌われる勇気」を読むの第3弾ということで、第三章に書かれている内容を元に、学んだことや考えたことを書いていこうと思います。

前回までの記事をまだ読んでいない方はこちらを読んでからご覧ください。

どんなことが書かれているか?

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0.今回のテーマ

1.課題の分離をせよ!

→課題に介入せず、介入させず

2.承認要求をしない!

→人は思い通りに動くわけではない

3.自由とは何か?

→自分の人生を生きる上での考え方

4.まとめ

 

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0.今回のテーマ

今までの2回の内容としては、

・自分の意味づけ次第で周りの見え方は変わってくる
・他人とは比較したり競争したりしない

という感じでした。しかし、これだけ知っていれば人間関係がうまくいくかというと、そうではありません。

今回の内容は、他人と実際に関わっていく上で大切な、かつとても基本的な考え方を書いていきたいと思います。

テーマは、「承認要求と自由について」です。

みなさんは、「自由とは何か?」と聞かれたら、どう答えますか?

答えは一通りではないと思いますが、アドラー心理学での考え方はこうです。

自由とは、他者から嫌われることである

これを聞いただけではどういうことかわからない人が大半だと思います。そのため、この文章を読んでいくうちに理解していただければと思います。

また、普段私たちは他者と暮らしているわけですが、「自分が認められたい」と思ったことはありますか?僕は今までしょっちゅうありました。特に自分が頑張ったことに対しては認めてほしいと強く思ってしまいますね…。

しかし、アドラー心理学では承認要求を否定します。つまり、「認められたい」と考えてはいけないのです。

このことを理解していくために、大切な考え方である「課題の分離」について、まずは説明したいと思います。

1.課題の分離をせよ!
→課題に介入せず、介入させず

課題の分離」と聞くと、とても難しいように聞こえるかもしれませんが、全然そんなことありません。前にも書いたとおり、アドラー心理学の説明においては、一般の人が理解できないような難解な言葉は出てきません。

課題の分離とは、自分と他者の課題を分けること。そして、他者の課題に介入してはいけないし、自分の課題に介入されてもいけません。

どういうことか…?具体例を挙げます。

例えば、あなたは親であり、子供がいるとします。子供は学校で宿題を出されますが、面倒臭くてやろうとしません。その時、あなたはどう行動しますか?

子供に「勉強しなさい!」と叱り、何としても宿題をやらせる

という行動を取る方は案外多いのではないでしょうか?もしくは、そのように親に言われて育ってきた方が多いのではないでしょうか…?

アドラー心理学では、このような行動を否定します。どう行動すべきか。ここで「課題の分離」という考え方が大事になってきます。

まず行動する前に、「目の前の課題が誰の課題なのか?」を考えます。

具体例では、「宿題をすることは誰の課題なのか?」ということです。

誰の課題かを見極めるポイントは、「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」を考えることです。

宿題をやらないで苦労するのは、当然子供です。つまり、子供の課題なのです。親自身の課題ではありません。よって、親は子供の課題に介入してはいけない。つまり、宿題をやらせようとしてはいけないのです。

そうは言っても、「子供を放っておくことが正しいことなのか?」と思うかもしれませんが、何も「放任主義になれ」とは言っていないのです。

親は、子供を保護する義務があります。とは言っても、むやみに課題に介入すべきではありません。子供には、「何かあれば支援する」と言うことを伝え、後は子供に行動を任せるべきなのです。

子供は宿題をやらなかったことで、学校の勉強についていけなくなります。そんなとき、「このまま勉強しなかったらまずい…」と子供自身が気がつけば、自分から宿題をやろうとしますよね。自発的にやるわけです。親に「やりなさい!」と言われて受動的にやるよりも良いことではないでしょうか?

たとえ親として、子供の課題に手を出して助けたいと思っても、子供の行動を尊重してあげないといけません。難しいことですが、これを守らないと子供は成長していけないのです。

何でも助けてあげていたら、子供が「困ったらどうせ誰かが助けてくれる」という考え方を身に着けてしまい、自分から学ぼうとしなくなります。それは何としても避けたいですよね。

「勉強しなさい!」と言われて勉強したくなるかというと、そうはならないですよね。相手にやらされている感じがしてしまい、気分がよくありません。次回以降にも出てくる、相手を「操作」するという行動ですね。

他人とトラブルの大半は、相手の課題に介入しようとしたり、逆に自分の課題に介入されそうになったりしたときに起こります。

「相手のため」と思って行動しているつもりでも、それは相手を思い通りに行動させたい「自分のため」になっているのです。それを相手も勘付いてしまうので、反抗してしまうんですね。たとえ自分の考え方が完全に正しかったとしてもです。これはあらゆる場面においても言えることではないかと思います。

ここで、次の章以降でも大切な考え方を書いておきます。

あなたは、他者の期待を満たすために生きているのではない
他者もまた、あなたの期待を満たすために生きているのではない

相手が自分の言う通りに行動しなかったとしても、その結末を引き受けることになるのは相手です。そこは「他人の課題」として区別すべきなのです。

2.承認要求をしない!
→人は思い通りに動いてくれるわけではない

承認要求を求めてしまう背景には、「賞罰教育」があるからだといいます。良いことをしたら褒められ、悪いことをしたら罰せられる。当たり前のように学校で使われるこの手法は、実は人を幸せから遠ざけようとしているのです。(これについては次回以降でも詳しく説明します)

何か良いことをしたら、誰かに認めてほしい。誰かに褒めてもらいたい。そんなことを考えたことがある人は多いのではないでしょうか?僕自身もそういうところは結構あって、それによって周りの視線を気にしてしまうことがありますね。

しかし、良いことをしても必ず称賛を得られるとは限りません。自分の行動を見ていない、あるいはそれが当たり前のことだと思われているかもしれないからです。

ここで、先程にも書いた考え方をもう一度書きます。

あなたは、他者の期待を満たすために生きているのではない
他者もまた、あなたの期待を満たすために生きているのではない

相手が思い通りに動くとは限らないのです。それを認識していないと、何としても相手を自分の思い通りにさせようと操作しようとするかもしれない。もしくは、認めてくれなかった相手を憎んでしまうかもしれない

上の考え方を認識していれば、気持ちは少しでも楽になります。たとえ良いことをして何も言われなくても、「そういうものなんだ」と考えられます

また、何か物事がうまくいかなくても、相手を責めずに、「こういうことだってある。ここからどうやって立て直していこうか」と冷静に捉えることができるのです。

他人の視線を気にしている人は、他人のことを考えているのではなく、自分のことしか考えていないのです。それは自分も気をつけないといけないことだと思っています…。

 

3.自由とは何か?
→自分の人生を生きる上での考え方

ここまで、課題の分離と承認要求の否定について書いてきました。

そして、改めて大切な考え方をここに書いておきます(3回目笑)。

あなたは、他者の期待を満たすために生きているのではない
他者もまた、あなたの期待を満たすために生きているのではない

誰かに認めてもらえると思って行動したとしても、周りの人から認められるとは限りません。思い通りに動くとは限らないからです。

また、他人の視線を気にして行動するというのは不便な生活です。自分の意思ではなく、他人に流されて生きるということになるからです。他人に嫌われたくないから、このように行動してしまいます。

このような点から、冒頭にも書いた通り、

自由とは、他者から嫌われることである

という考え方になるのです。

誤解していただきたくないのは、「嫌われるように行動しよう」ということではありません「嫌われることを恐れるな」ということです。

自分の思うままに、自分のやりたいように自由に行動するためには、周りの意見に流されずに自分の信念を貫き通さないといけません。

その過程において、他人から批判されたりすることもあるかもしれません。そこで相手に流されずに(=相手に嫌われることを恐れずに)行動できるかが大きなポイントになってきます。

そして、良いことをしたとしても、それが認められるとは限らない。そういうことを意識し、行動していくことで、真の自由を手にすることができるといいます。

この内容は、文章で書くのは簡単ですが、実際に行動することは容易ではありません。他人に流されずに自分の信念を貫くというのは難しいのです。

難しくて諦めることは簡単です。しかしそれによって他人の視線を気にし、自由気ままに生きられない。自分というよりは、他者の意向に沿って生きることになる。そういう生き方を、あなたはしていきたいですか…?

4.まとめ

このシリーズで何度も書いていますが、アドラー心理学は「勇気の心理学」とも呼ばれています。画期的な考えであるために、実行するのは難しいのです。そこで実際に一歩を踏み出し、行動に移せるかどうか…。

僕もここに書いた内容は実践し切れていませんが、周りに流されずに自信を持って行動できるように、少しずつ実践していきたいと考えています。

1.誰の課題かを考えて分離し、

2.視線を意識しすぎて承認要求せず、

3.嫌われることを恐れずに行動する

今回の内容が多くの方の参考になっていただけたら幸いです…!

長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。

 

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