#9
嵐ファンである自分は、今月から始まったドラマが気になっています。
櫻井くん主演のドラマ「先に生まれただけの僕」、いわゆる「先僕」です。先生だからこういうタイトルなのだろうけど、このタイトルの意味に何が含まれているのかよくわかりません…(笑)
商社マンとして働いていたサラリーマンが、いきなり経営難の私立高校の校長となり、学校を立て直していこうとする学園ドラマ。教員経験のない校長と現場の教員との考え方の違いをどうやって埋めていくのか。また、将来社会に出ていく高校生たちに何を伝えるべきなのか。それを考えさせてくれるドラマになっているそうなので、今後の放送が楽しみです。
初回の放送を先週やっていましたが、そこで取り上げられたのが「奨学金問題」。大学の学費を卒業後に少しずつ支払うというもので、今では二人に一人が奨学金を使って大学に通っています。
大学進学を控える中で、学費というのは大きな壁です。貧富の差で大学に行ける、行けないが決まってしまってはいけない。そのために、誰でも大学に行けるようにということで、奨学金制度がある。
高校生の中で、奨学金がどういうものなのかをちゃんと理解している人はどれぐらいいるのだろうか?教員は生徒にしっかり説明しているのだろうか?それがドラマでも取り上げられていました。
僕は奨学金を利用しないで運良く大学に通えているので良いですが、周りには奨学金を借りている人、学費の減免の申請をしている人が結構いる気がします。高校での奨学金説明会を聞いていないのでわかりませんが、高校生にとっては重大なものとして、奨学金制度は説明されないといけない。
「奨学金をもらえば大学なんて大丈夫」という理解は危険ですね。
奨学金制度については、去年放送されたクローズアップ現代+でも取り上げられており、過去にブログに投稿したことがありました。
奨学金に対する理解度がどれぐらいなのかは実際に調査してみないとわかりませんが、名前があまりよろしくないですね。誤解を招きやすいというか…。「〜金」というと、「そのままもらって返さなくていいもの」だと解釈しやすい気がします。
実際、ある保険に入ったとき、支払うときのお金は「保険”料“」といい、もらうときのお金は「保険”金“」と区別して言われていますね。
一方、アメリカでは奨学金に対するものを「学費ローン」といいます。「ローン」とは借金のことで、後で必ず返さないといけないものです。「学費のための借金」であることが、言葉からよく伝わります。
「奨学金」を「学費ローン」という名前に変えると、「大学に行くために借金をしているわけだから、勉強をがんばろう!」という気持ちを少しでも上げられるのではないでしょうか…?
何かの動画で一度見たことがあって、なるほど!と思ったことがあったので、それを紹介します。何かというと、「1つの授業を受けるためにいくらお金がかかるのか?」ということです。あるケースで考えてみたいと思います。
ここでは単純に、学費を100万円としてみます。もちろん授業料以外にも学費というのは使われていますが、そこらへんの細かいところは考えないことにします。
僕の大学では卒業単位数が120ちょっとで、3年でだいたい取り終わるため、ここでは1年間で40単位取るとします。
つまり、学費100万円、一年間の取得単位数が40のもとで考えていきます。
1コマ2単位とすると、1年間で20コマ取っていることになるので、1コマの授業料は
100万(円) ÷ 20(コマ) = 5万(円/コマ)
つまり、1コマ5万円かかっているということです。
さらに、1コマの授業回数を15回とすると、1回あたりの授業料は
50000(円) ÷ 15(回) ≒ 3333(円/回)
つまり、1回の授業にはだいたい3000円かかっていることになりますね。
授業を真面目に聞いていようが、居眠りしていようが、1回の授業で皆3000円を払っている。奨学金を申請しているのなら尚更、授業を疎かにしたらお金がもったいないということがお分かりいただけるはずです。
今は単純なケースで考えてみましたが、大学によって学費は違うと思うので、みなさんもそれぞれ計算してみるといいのかなと思います。
とはいうものの、将来学費を返すためにはバイトをしないといけないケースが多い。普段の生活から厳しく、バイトをせざるを得ない人が多いのは事実です。バイトで疲労が貯まると授業では寝てしまうかもしれない。
授業料を払うためにお金を稼いでいるのに、授業で寝ている。つまり授業料を無駄にしていることになりますよね。
ざっくり言ってしまうと、「1万円を頑張って稼いだのに、その1万円札をドブに捨ててしまう」ことと同じではないかと思います。
偉そうに言っていますが、僕も授業中に寝ていたり、内職をしていたりしたので、他人のことは言えません…。学費を無駄にした行動をしていたことに反省しないといけませんね…。
バイトによって成績が悪くなり、卒業できなくなるというのは最悪のパターン。さらには中退しても、借りた奨学金は残ったまま。返済しないといけないことに変わりはありません。クローズアップ現代+では、中退による返済の苦労についても過去に取り上げていました。
貧困家庭に対する支援をどうしていくかについては、今後もずっと課題になりそうですね。最近、「給付型奨学金」というものも導入され始めていますが、それはまだほんの一部であって、多くの人はまだまだ利子付きで返していかないといけません。
奨学金返済で苦しむことを考えると、わざわざ学費を無理に借りてまで大学に行く必要があるのかと思ってしまいます。しかし高卒よりも大卒の方が収入が多いため、「とりあえず大学に行っておこう」となるパターンが多いのかもしれません。
教育費に対する支援をどうするのか。やはり今の状況を変えるためには国が動かないといけませんが、国がちゃんと動いてくれるかはわかりません。これからは高齢者が増えるため、そこにお金が大量に使われるおそれがあるのです。そして、高齢者の方が選挙で投票しているという事実もある。
以前、選挙について書きましたが、
若い人が投票をしないと、若い人のための政策はやってもらえない。だから選挙に行って、若い人のための政策をしてもらうよう訴えないといけない。
選挙と奨学金は全く関係がないように見えますが、実は関係していることがおわかりいただけると思います。だから選挙に行かないと損なのです。僕もそのことを最近学びましたが、もっと多くの方がそれを知って、投票に行くべきなのです。
奨学金の話から脱線しかけてしまいましたが、日本で貧困世帯が増えれば、さらに奨学金を借りる人の割合が増えるおそれがある。だからこそ、奨学金のことはしっかり理解しないといけないなと思いました。
明日の土曜日の夜10時に、「先に生まれただけの僕」の第二話が放送されます。僕は出かけているため、オンタイムでは見れませんが、帰ってから録画を見るつもりです。
このドラマが今後どういう展開になっていくかはわかりませんが、今の学校の現実や生徒の立場、教師のあり方を考えさせる良いきっかけになると思います。もちろん大げさに表現するのはよくないことですが、社会に訴えかける良いドラマになることを期待しています。
今を生きる高校生や大学で教職を取って教師を目指す学生、さらには子供がいる家庭など、様々な立場の方が見るべきドラマなのではないかと思いますね。気になった方はぜひ見ていただければと思います。
読んでいただきありがとうございました。
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